EAETN MAGAZINE 2023年秋号
EDITORIAL ILLUSTRATION
クライアント :
アートディレクター / 発行者 : Emelyn Rude
概要 :
アンナ・アンサリ執筆「シャーベットの願いとデイリークイーンの夢」シャーベットの長い歴史についての記事にイラストを提供。
この記事は、ペルシャのデザートであるシャーベットが現代のアイスクリームへと進化していく過程を描いたものです。それぞれのイラストは、参照する時代に添ったものである必要があり、シャーベットはアケメネス帝国、グラニータはアラブによるシチリア統治時代、ジェラートはフィレンツェのメディチ家時代、そしてソフトクリームは20世紀のアメリカといった時代背景に沿って制作しました。
2023
最終イメージ
スケッチ
それぞれのイラストは、それが参照する時代に添付する必要があり、シャーベットはアケメネス帝国、グラニータはアラブのシチリア統治時代、ジェラートはフィレンツェのメディチ家時代、そしてソフトクリームは20世紀のアメリカといった時代背景に沿って制作しました。また、ありがたい事にクライアント様から、楽しく魅力的なビジュアル・イメージのために私の美術的専門知識と視点も取り入れたいとお申し出いただきました。
私はそれぞれの冷たいデザートに、いくつかのアート作品からインスピレーションを得たイラストを作成しました。
イメージコンセプト :今日、私たちはX線を使った美術品の修復や保存の際に、古いテンペラ画やフレスコ画の中に大きな驚きを発見することがよくあります。もしかしたら、大昔に修復師が政治的な問題や、美術品の所有者がオリジナルを気に入らなかったり、様々な理由でそれらを変更し、ひねりを加えて描き直したのかもしれません。あるいは私たちが彫刻の一部を未だ発見できずに現在に至っている事例もあります。
ペリシアの女王アトッサの像がおいしいシャーベットのカップを持っていたかもしれないし、コジモ家の肖像画では、 人物皆がジェラートとスプーンを握りしめていたオリジナル画が絵の具の中に隠れているかもしれません。アメリカの片田舎の民家のガレージから、有名なポップアーティストの作品が偶然発見される事もないとは言い難いでしょう。(ガレージのオーナーのの祖父はかつてニューヨークのアーティスト・スタジオ "ファクトリー "のメンバーであり、70年代にはスタジオ54のバーテンダーでもあったことは21世紀の現在、家族を含め誰も知りえない事実かもしれません。)
このプロジェクトは本当に楽しく、素晴らしい経験をさせて頂きました。